30代柔整師のワークライフバランス再設計

30代柔整師のワークライフバランス再設計
「仕事は嫌いじゃない。でも、気づけばプライベートの時間がほとんどない…」。30代になって、柔道整復師・鍼灸師として働きながら、仕事と生活のバランスに悩むことはありませんか。
20代の頃は、勉強や経験を優先して、多少の無理も「成長のため」と割り切れたはずです。しかし、30代になると、家族・パートナー・自分の健康など、守りたいものが増え、「この働き方を続けた先にどんな未来があるのか」を意識せざるを得なくなります。
この記事では、柔整師・鍼灸師という専門職がワークライフバランスを崩しやすい理由を整理し、そのうえで今の職場でできる工夫と、どうしても難しいときの転職軸についてお伝えします。
「仕事か家庭か」の二択ではなく、自分にとってちょうどいいバランスを探すためのヒントをまとめています。難しい理論や精神論ではなく、30代の現場感覚に寄り添って書いているので、ぜひ気軽に読み進めてみてください。
柔整師・鍼灸師の「ワークライフバランス」が崩れやすい理由
診療時間優先で組まれるシフト
整骨院・鍼灸院の勤務時間は、基本的に患者さんの通いやすさが最優先で決まります。仕事終わりの方が多いエリアでは、どうしても平日の夜〜土日の勤務が増えやすいのが現実です。
そのため、スタッフ側の「家族時間を確保したい」「夜は早めに帰りたい」という希望は後回しになりがちです。結果として、生活リズムが職場中心になり、プライベートの予定が組みにくい状態が続きます。
休日が固定されにくい業界構造
整骨院では、「完全週休2日・土日祝休み」という形態はむしろ少数派です。多くの院で、
- 週休2日だが、土日はどちらか出勤
- シフト制で、休みが月ごとに変動する
という形をとっています。これは、患者さんのニーズが土日に集中しやすいという業界特性によるものですが、その分、家族との予定を合わせにくい・決まった趣味の予定を組みにくいというデメリットも生まれます。
「学び」と「プライベート」の境界が曖昧になりがち
柔整師・鍼灸師の仕事は、学び続けるほど患者さんに還元できる仕事です。そのため、勉強会・セミナー・院内練習など、仕事関連の学びがプライベートの時間にも入り込みがちです。
もちろん、それ自体は悪いことではありません。ただ、「仕事の一部なのか」「自分の時間なのか」が曖昧なまま続けてしまうと、いつの間にか「休んでいる感覚がない」状態に陥り、ワークライフバランスが崩れていきます。
30代から変わる“仕事以外の優先順位”
家族時間・子育て・パートナーとの時間
30代になると、結婚・出産・子育て・親のサポートなど、仕事以外の役割が増えてきます。20代の頃は仕事最優先だった人も、
- 子どもの寝顔だけ見て1日が終わる
- 家族との会話がほとんどない
といった日々が続くと、「このままの働き方でいいのか」と立ち止まらざるを得なくなります。
自分の健康・趣味・休息の重要性
20代の頃は、多少の無理をしても翌日には回復できたかもしれません。しかし、30代になると、疲労が抜けにくくなったり、身体の違和感が増えたりと、健康面での変化を感じやすくなります。
心と体のコンディションを整えるための趣味や休息の時間は、決して「贅沢」ではありません。むしろ、長く現場で働き続けるための投資とも言えます。
20代とは違う「時間の価値」の感じ方
30代になると、「今この瞬間の時間」だけでなく、
- 5年後、10年後の生活
- 子どもの成長スピード
- 親の年齢や健康状態
など、時間の有限さを実感する出来事が増えてきます。すると、「ただ働く時間が長いこと」よりも、「どんな時間の使い方をしたいか」が重要になってきます。
まず“今のバランス”を点検してみよう
1週間の時間の使い方を書き出す
いきなり働き方を変える前に、一度「今の時間の使い方」を見える化することをおすすめします。
紙やノートに、
- 起床〜出勤まで
- 勤務時間(施術・事務・練習)
- 帰宅〜就寝まで
- 休日の過ごし方
を、できるだけ具体的な時間で書き出してみましょう。「自分ではそんなに働いていないつもり」でも、実際に時間に落とし込むと、意外と仕事に取られている時間が多いことに気づくはずです。
「やらなければいけない」と「やりたい」を分けてみる
次に、その時間を「やらなければいけないこと」と「本当はやりたいこと」の2つに分けてみます。
例えば、
- 必要:勤務時間、通勤、家事、子どもの送り迎え など
- やりたい:家族との団らん、趣味、運動、勉強 など
このとき、「やりたいこと」がほとんど時間を取れていない場合は、ワークライフバランスが崩れ始めているサインかもしれません。
本当に削りたくない時間はどこかを明確にする
最後に、「この時間だけは守りたい」という時間を3つほど選んでみましょう。
例えば、
- 平日のうち2日は、子どもと一緒に夕食を食べる
- 週末のどちらかは、家族と丸一日過ごす
- 週に1回は自分のための時間(趣味・運動)に使う
こうした「絶対に守りたいライン」を決めておくと、そのラインを基準に働き方や職場環境を見直しやすくなります。
現職でワークライフバランスを整えるための工夫
シフトの相談・希望休の伝え方
いきなり「もっと休みたいです」と伝えるのは勇気がいります。そこで、
- 「この曜日だけは早く上がれないか」
- 「月に◯回は土日休みを調整できないか」
といった具体的で小さなお願いから始めると、院としても対応しやすくなります。
また、「家族との時間をもう少し増やしたい」「長く働き続けるために、ペースを整えたい」といった理由も合わせて伝えると、理解を得やすくなります。
練習や勉強会の時間を“仕組み化”する
練習や勉強会が毎回バラバラの時間・内容で、ダラダラ続きがちな場合、ワークライフバランスを崩す大きな要因になります。
例えば、
- 週◯曜日は◯時〜◯時まで練習と時間を決める
- 月に1回だけ少し長めに勉強会をする代わりに、他の日は残業なしにする
など、あらかじめ枠を決めてしまうことで、「気づいたらいつも遅くまで残っている」という状態を防ぐことができます。
仕事を持ち帰らないための小さなルールづくり
自宅で勉強すること自体は悪くありませんが、常に仕事モードのまま家に帰ると、心が休まる時間がなくなってしまいます。
例えば、
- 帰宅後は仕事のLINEやメールは見ない時間帯を決める
- 自宅での勉強は週◯回・◯分だけにする
といった小さなルールを作るだけでも、仕事とプライベートの切り替えがしやすくなります。
どうしてもバランスが取れないときの転職軸
勤務時間・休日日数・最終受付時間のチェック
転職先を検討する際には、給与や通勤時間だけでなく、
- 1日の勤務時間(休憩含む)
- 週の勤務日数・休日の取り方
- 最終受付時間と終業時間の関係
を必ず確認しましょう。最終受付が遅い=帰りも遅くなる可能性が高いため、ワークライフバランス重視の場合は重要なポイントです。
ワークライフバランスを大切にしている院の見分け方
見学や面接の際には、
- スタッフの表情や雰囲気に余裕があるか
- 子育て世代のスタッフがどのくらいいるか
- 有給休暇や希望休の取りやすさを率直に教えてくれるか
といった点にも注目してみてください。スタッフが疲れ切った顔をしている院は、シフトや残業に無理がある可能性も高いです。
「収入より時間を優先する」という選択肢もある
30代になってからは、「収入だけで職場を選ぶ」ことが必ずしも最善とは限りません。少し収入が下がっても、
- 家族と過ごす時間が増える
- 健康状態が安定する
- 心に余裕が生まれる
のであれば、トータルではプラスになるケースも多くあります。
大切なのは、「お金」と「時間」と「心身の余裕」のバランスを、自分と家族の基準で決めることです。
30代からの“ちょうどいい働き方”を見つけるために
完璧なバランスを求めない
ワークライフバランスというと、
- 毎日定時で帰れる
- 土日祝完全オフ
- 趣味の時間も家族時間も十分
といった理想的なイメージを思い浮かべてしまいがちです。しかし現実には、すべてを完璧に満たす職場は多くありません。
だからこそ、「自分にとってどこまでなら許容か」というラインを見つけることが重要です。
ライフステージごとに働き方を変えてよい
子どもが小さい時期、夫婦共働きの時期、親の介護が必要な時期…。ライフステージによって「ちょうどいい働き方」は変わって当然です。
一度決めた働き方に縛られる必要はありません。その時々の生活に合わせて働き方を調整していくことが、長く続けられるキャリアづくりにつながります。
資格者だからこそ、選び直すことができる
柔道整復師・鍼灸師という国家資格を持っていることは、「働き方を選び直せる権利」を持っているのと同じです。
整骨院、鍼灸院、デイサービス、訪問、整形外科のリハビリ助手など、資格を活かせるフィールドは1つではありません。30代から、もう一度自分に合ったフィールドを選び直すことは、決して遅くありません。
ワークライフバランスを前提にした整骨院で働くという選択肢
ここまで読んで、「今の職場ではどう頑張ってもバランスが取れそうにない」と感じた方もいるかもしれません。その場合は、最初からワークライフバランスを重視している職場を選ぶのも、一つの大切な選択です。
株式会社ラコルトが運営する藤が丘整骨院では、
- 「残業は基本なし」を前提とした勤務スタイル
- 勤務時間や勤務日も、ライフステージに合わせて相談可能
という環境づくりを行っています。たとえば、
- 「子どもが小さいうちは、夕方には帰りたい」
- 「家族の予定に合わせて、曜日を調整したい」
といった希望も、一緒に相談しながら決めていくスタンスです。
「仕事も続けたいけれど、家族や自分の時間も大切にしたい」「現場で学び続けながら、無理なく長く働きたい」という30代の柔整師・鍼灸師の方は、一度募集内容を覗いてみてください。今より少しラクに呼吸ができる働き方のイメージが湧いてくるはずです。
ワークライフバランスは、誰かが勝手に整えてくれるものではありません。「どう生きたいか」から逆算して働き方を選ぶことができれば、柔整師としてのキャリアも、あなた自身の人生も、もっと豊かに育っていきます。
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よくある質問(FAQ)
柔整師はなぜワークライフバランスが崩れやすいのですか?
診療時間に合わせた遅番シフトや土日勤務、練習・勉強会が業務外に入ることが要因です。家庭との両立が難しくなりやすい職種特性があります。
30代になって急に働き方がつらく感じるのはなぜですか?
家庭の役割増加、体力の変化、時間の有限性を強く実感することで、20代と同じ働き方が負担になりやすくなるためです。
現職でワークライフバランスを改善できますか?
シフト相談、練習時間の仕組み化、業務の見える化などで改善可能です。まずは「守りたい時間」を明確にすることが第一歩です。
転職を考えるべきタイミングは?
改善策を試しても変わらない、家族との時間が確保できない、終業が慢性的に遅いなどが続く場合は転職検討のサインです。
藤が丘整骨院はワークライフバランスに配慮されていますか?
株式会社ラコルトが運営する藤が丘整骨院では「残業は基本なし」「勤務時間・勤務日も相談可」という制度を整え、生活との両立を最優先にしています。


